今まで銀行融資が貰えて数棟の収益物件を購入していたにも関わらず、市況の変化により、銀行の融資姿勢の変化により突如融資が貰えなくなり物件が買えなくなってしまうことが多々あります。今回はこのような時にサラリーマン大家はどう対応するべきか、説明したいと思います。
融資がストップされた
これは正に私の例です。昨年までフルローンで物件購入をサポートしてくれていた某地方銀行様から、銀行の融資方針が若干変わり今後は築古の物件には融資できなくなりました、以前は土地価格分に応じて按分計算により耐用年数越えの物件の融資も可能でしたが方針が変わりました。ただ、銀行の融資方針は度々変わるものであるのでまた変わった場合には連絡させて頂きます。とのことでした。
賃貸不動産事業にとって、収益を増やしていくためには物件を増やしていく必要があります。現在所有している物件は既に満室の為、これ以上収益を上げる為には他の手は見つかりません。勿論もし豊富な現金があるのであれば別の手は取れますが、現在法人名義の現金所有は限られる為融資繰り上げ返済とうによる収益性向上も難しい状態です。
物件を増やす目的
物件を増やす目的としては更なる収益向上を目指すこともありますが、私の場合他にも税金対策があります。特に減価償却期間越えの築古の高収益物件がメインの場合、減価償却期間は木造で4年、軽量鉄骨造で5年、RCで9年となり、それ以上は経理上の課税所得が増えてしまいます。仮に銀行からのローン返済期間をこれら減価償却期間内とするのであれば全く問題はありませんが、通常は減価償却期間が終わっても元本返済を含めたローン返済が必要です。一方ローン元本返済分は経費とはならないのでローン元本分にも税金がかかることとなるので経費を上手く調整できない場合黒字倒産となりかねないリスクが生じます。
今後収益を生まない無駄な経費を使っても税金対策とはなりません。単に税金を払う為の資金をなくしてしまうだけです。効果的な対策は新たに減価償却期間の短い高収益物件を購入することで短期間高額の経費計上、及び新たな物件からも得られる収益からによる収益体質の向上です。
他行に当たる
同じ市況であっても銀行各行により融資姿勢は若干異なります。その意味で他の銀行に当たることは必要です。ただし、メインバンクの力があればあるほど、なぜメインバンクはあなたに貸さなくなったのか、その状態で他行が貸すことに本当に問題は無いのか、他行とメインバンクの銀行間の関係も考慮しなければならない等、これは私が実際に体験した問題点です。他行から融資を受けると言ってもそう簡単にはいきません。その様な中でも可能性のある銀行には全てあたる、その様な姿勢が必要となります。
ノンバンクに当たるという手もあります。ただし、条件の良くない融資を受けることで今後のメインバンクとの関係に影響を及ぼしかねない、ということ考慮しておく必要はあるかもしれません。
政府系金融機関を使用する
日本政策公庫は築古の小型物件であれば検討するべきです。融資期間が短い、融資額が限られる、自己資金を最低2割程度求められるという問題はありますので、高いレバレッジをかけるような投資には向きません。条件に合う物件を取得したいのであれば検討するべきですが、私が購入を目指す物件の場合には融資期間の問題からキャッシュフローに魅力を感じられなくなり取得を断念した経験があります。
現金買いする
もし潤沢な資金を持っているのであれば、現金買いは不況の時ほど有利な買い物ができます。銀行融資が出ない、購入者がいない、売りたい人が物件価格を下げる、というスパイラルが働き、現金購入者にとって魅力的な買い場が訪れることとなります。ただし、サラリーマン大家にとって数千万円を現金購入することは難しいですね。ただこれが出来れば間違いなく更なる金持ちとなれます。
休むも相場
休むも相場、これは株式で言われる格言です。常に攻めの姿勢で行くのも良いのですが、時には一歩引いて時期が来るのを待つ、そんな姿勢も時には必要です。私の場合も現在所有している物件で毎月収益が上がっていますので、何もしなくても時間が経てば現金が貯まっていくこととなります。本当の買い場が来た時により有利な条件の物件を購入できるように、休むも相場、しばらく待ってみても良いかなと考えています。
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