今回は自己紹介を兼ねて現在の私の不動産投資の状況を紹介したいと思います。サラリーマンをしている私が最初に物件を購入したのは約18年前、それからサラリーマンとしても不動産投資家としても様々なことがありました。経験はひとそれぞれでそのまま皆さんに当てはまるものではありませんが、様々な人の様々な経験を知ることで、こんなやり方もあるのだな、この部分は自分の状況と似ているな、これなら自分でもできそうだな、等一つの例として少しでも参考にして頂ければ幸いです。
現在の保有不動産
まず初めに私の現在の保有不動産を紹介します。
埼玉県和光市 木造一棟アパート 家賃収入 年260万円
これは私が31歳の頃始めた購入したアパートです。当時はそれ程サラリーマンのアパート経営が広まってなかった頃、インターネットで1棟アパートを購入できることを知り資料請求等していたことから、収益物件仲介業の営業マンに紹介され最終的には購入することとなりました。当時の年収ははっきり覚えていませんが600万円弱程度であったのでは、と思います。
物件金額及び利回り
金額3200万円 表面利回り10%、築10年1K4戸の物件でした。今であればあり得ないほど条件が良い物件ですが、当時も営業の方から滅多に出ない良い条件の物件と紹介されました。当時私は収益物件は指値を入れて少しでも安く購入することも何も知らない状態でしたが、仲介会社の担当の方が自ら、精一杯値下げ交渉頑張ります!と仰ってくださり、100万円下がり最終的には3100円となりました。
銀行融資
色々悩んだ末、やはり将来のことを考えやってみる決断をして不動産物件仲介会社の提携ローンということで当時のオリックス信託銀行に申し込んだところ無事審査も通りました。インターネットの情報から不動産賃貸業を行うのであればなるべく長く融資を引いてなるべく多く毎月収益を得ることが重要と考え最長で頼んだところ築10年の木造物件に自己資金2割、23年の融資をつけてくれました。
当時のオリックス信託銀行(現在のオリックス銀行)は借り入れの少ないサラリーマンへの収益物件融資を積極的に行ってくれます。ただし、融資対象は基本的には1都3県を中心とし都心部に限ります。比較的年収が高い、借り入れの少ない投資初心者の方は是非検討されることをお勧めします。
現在の収益
本物件は今も5年程度ずっと満室が続いており、18年間ほぼ満室を維持していますが、それでも何度か退去入居がありました。その度に少しでも早く入居者をつけてもらう為に少しずつ家賃は下げています。現在の家賃収入は22万円/月で管理費等を引くとおよそ20万円/月の収入となります。現在一度オリックス銀行融資は完済し、昨年設立した法人に所有を移す為再度筑波銀行から1000万円を融資期間6年金利1.6%、月々返済額12.5万円で借入しているため、およそ7万円円程度の純収益を得ています。現在の価値としては当時購入した3100万円以上では売れる見積もりを得ていますので今後時期を見ての売却も考えています。
滋賀県彦根市 鉄骨造一棟アパート 家賃収入 年480万円
1棟目物件購入したことで、一時的に自己金融資産は1400万円から700万円程度まで減りましたが、1棟目の収益+サラリーマンとしてアメリカ赴任をしたこともあり、およそ4,5年後には金融資産が3000万円程度まで増えたことから2棟目の物件を探すようになりました。転勤が多く当時滋賀県に住んでいました。購入した滋賀の物件は個人で仲介業を行っている方が載せたHomesで探したものでした。私が問い合わせを行ったのは運が良く掲載直後だったそうです。
物件金額及び利回り
本物件は鉄骨造1K12戸 4400万円、築17年程度 表面利回り15%の高収益物件でした。1棟目の経験から売値は絶対的なものではなく売り主の希望売却価格ということも学んでいました。あまり鬼のような指値をしたところで買えなくては意味が無いので、年とか検討してもらえる限界を考え4050万円で指値をしてみたところ、売り主から希望よりは大分安いが折角買い入れを入れてくれたからとOKを貰いました。さらに銀行融資がなかなか難しく条件が良くなかったことで相談し更に100万円安くしてもらったこともあり、最終的な満室時単純利回りは17%越えとなりました。ただし、この物件は、浄化槽でありその維持管理費が年6万円程度かかる、水道代は入居者から月2000円程度受け取り家主払いとなっている、確か購入当時12戸中2戸が開き室という物件でした。
銀行融資
この物件の銀行融資は大変苦労しました。滋賀県ということもありオリックス銀行は使えません。当時まだ地方銀行はサラリーマンの収益物件取得にそれ程積極的ではありませんでした。政策金融公庫はどうか、と言われ行ってみましたが事業計画を求められ、当時私の不勉強から当時何のことが理解できずきっとこれは断りの言い訳と考え断念しました。最終的には仲介の方からりそな銀行にあたってみてはと提案を受け、行ってみたところ、自己資金1400万円、融資14年、固定金利3.05%(当時将来の金利上昇を心配し固定を頼みました)月返済額15.5万円と、とても厳しい条件を出され、かなり迷い更に物件価格を100万円安く交渉してもらえないか頼んでみたところ、仲介会社が仲介が両手なので100万円安くしてくれる、との温情あるご協力も頂き、最終的には若干無理をしても買う意をしました。当時家賃収入は2戸空いていても40万円以上ありローン15.5万円を払っても25万円程度純収益のある物件でした。
現在の収益
現在各室の家賃は大幅に下げ(約4万円→2.8万円程度)ていますが、2年程度満室を維持しており、また昨年既にローンは完済していることで、35万円/月の純収益をもたらしてくれています。ただこの物件は家賃滞納者が多く今年の1月の家賃は25万円、2月は35万円、3月は46万円と実収入は安定していませんが、遅れながらも払ってくれていることから何とか管理会社に厳しく言い滞納を減らす活動を進めています。他物件の管理会社は大きいこともあり滞納はあり得ません。現在私が遠方に住んでいること、滞納者は居ますが家賃は毎月支払われていること、客付けをしっかり行ってくれており物件を高稼働させてくれていることから管理会社は変える必要はないと思っています。
茨城県石岡市 軽量鉄骨一棟アパート 家賃収入 年330万円
石岡物件は現在住んでいる茨城で、法人として購入した築31年、高収益のファミリー向け3DK 6戸の軽量鉄骨造アパートです。駅からは離れていますが個数分の駐車場はありますし、バス停は目の前、中学校の目の前で決して条件の悪くない物件と思っています。売り出し時は6戸中2戸が空き室でした。
久しぶりの不動産投資再開、法人設立
石岡の物件は法人設立後法人として購入しました。滋賀の物件を買った後かなりの自己資金を使ったこともあり、また家賃収入も増えたことからこれからはリスクはとらずはサラリーマンの仕事に集中しよう、時間が経てば返済も進んで今の2棟だけで最悪仕事を辞めたとしても最低限の生活はできる、ということでおよそ10年近く新規物件も探さず、ひたすら会社員としての仕事に努めていました。その間中国に単身赴任する機会もあり不動産は遠隔で経営のみ行い、不動産市況からは離れた生活をしていました。
改めて不動産の取得を行おうと考えた訳はついに一棟目に購入した木造物件の耐用年数が切れる、という理由でした。サラリーマンとしての年収も1000万円近くなり減税の為に法人設立、物件の移動を行う決意をしました。法人を作ると何かと経費も掛かかります。改めて不動産市況を見てみると、驚くほど情報が溢れ不動産投資の環境は良くなっていることを知りました。今となってはおよそ17年の収益不動産経営経験からどの様な物件であれば安心して経営できるか理解できていることを自分自身感じています。
物件金額及び利回り
石岡物件は売り出し当初2300万円、満室表面利回り13.5%、6戸中2戸空きと決して悪くはないのですが、もう一歩と感じ、久しぶりに購入を決意するには若干足りない物件と感じていました。どうも売り主様が売却を急いでいたらしく不動産仲介の方からの積極的な売り込み、売り主様が2050万円まで下げても良い、と言ってきているということで、それなら十分魅力もあるということで購入を進めることとしました。ただ築年が古いこともあり銀行融資期間が短くて購入を躊躇したところ最終的にはもう100万円下げてくれ、1950万円まで下げてくれ結果的には満室時表面利回り17%近くで購入することができました。不動産仲介も頑張って客付けをしてくれ購入までに満室となり、今も満室で経営しています。非常に良い買い物が出来たかと思います。
銀行融資
法人設立から、地銀の筑波銀行が強いサポートをくれていたので1700万円金利 1.6%の融資を受けることとしました。十分なキャッシュフローを得る為に最低15年以上の融資期間を望んできたのですが、どうしても12年以上は難しくかなり迷ったのですが、売り主様が物件を更に100万円安くしてくれたこともあり、購入を決意できました。比較的短い融資となりましたが、今となっては返済が早く進むことで残債の減少が早く感じ心地よく感じます。
現在の収益
石岡物件は購入までに入居付けが上手くいき満室スタートとなりましたが、たった3か月後に退去者が出てしまいました。時期的に悪く管理会社任せではなかなか客付けも進まないことを感じ、地域の不動産屋に自分で営業に動きました。勿論実際に入居者と契約するときには必ず任せている管理会社を通して欲しいことは伝えました。結果的には2,3か月後自分自身で営業した地域の不動産屋が良い客付けをしてくれ、その後安定した満室経営が続いています。経費、ローンを引いた後の月々の純収入は約15万円となります。
茨城県土浦市 RC一棟アパート 家賃収入 年 660万円
法人設立初年度に何とかもう一棟購入したく高収益物件の検討を進めたのですが、銀行審査の段階でどうしても他の投資家に先に買われてしまうことが何件か続きました。土浦のRC一棟アパートは4階建て、1LDK 12戸で築34年と築古ながらも外壁塗装も綺麗に行われ、また屋上に太陽光が設置してあり家賃とは別に月5,6万円の空き室に依らない安定収入がある物件です。また土浦駅から徒歩12分、ショッピングモールの直ぐ裏に位置し、立地的にも安定経営が可能な物件でした。
物件金額及び利回り
物件価格は5400万円、満室表面利回り12%で満室の状態で売りに出されていました。通常この水準ではなかなか購入に踏み出さないのですが、どうしても他の物件で買い負ける、昔から綺麗なRC物件も所有してみたい、太陽光にも魅力があるということと、頑として値下げを拒んできた売り主様が5250万円程度までなら、と変わってきたこともあり5250万円で買付を決意しました。最終的には若干押し戻され5280万円で購入となりました。太陽光込みで満室収入年650万円、満室時表面利回り12.3%で購入しました。
銀行融資
強いサポートを受けている筑波銀行様が若干緩和してフルローンを出してくれることとなり、20万円のオーバーローンの5300万円 15年 金利1.6%の融資を受けることができました。銀行としても築古の木造よりも耐用年数のあるRCは評価が出やすく、また屋上に太陽光があることも評価された様です。
現在の収益
本物件も購入時から満室で推移しています。太陽光含めた家賃収入が月約55万円、銀行返済が月33万円ですが、管理費、電気代その他引くとおよそ月15~17万円程度の純収益が出ているかと思います。物件価格の割に軽量鉄骨の石岡物件よりは収益性は劣りますが、一介のサラリーマン大家としては、4階建から周りを見渡すと何となく自分の城を持った感じもして、収益とは別の所有欲が満たされる意味で満足感を感じることのできる物件となりました
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