物件を所有して不動産賃貸業を経営するものにとって物件を売ることも時には売るという決断も必要で避けては通れないかと思います。今回は物件を売るタイミングに関して書きたいと思います。
初めから売却を考えて買う?
FIREを目指して賃貸不動産経営をするのであれば安定した家賃収入(インカムゲイン)を狙える物件を選定し購入して、売却によるキャピタルゲイン狙いの投資家は少ないのではないでしょうか。
私自身賃貸不動産経営を始めて18年程度経ちますが実は未だ一度も売却したことはないのです。初めに購入した物件も未だに大規模修繕さえ行う必要もなく満室経営が出来ていているので毎月安定した家賃収入を得ることができています。
勿論将来的に売れない物件は買うべきではないですが、基本的に売却は考えず使えなくなるまで運用するつもりで購入しています。
売却することで資産を増やすスピードを速める
安定した家賃収入を得て運営することは安定経営という意味では正しいですが、資産が増えるまでやはり長期間が必要です。例えばフルローンに近い条件でローンを借りて購入する場合、ローンを返し終わるまではキャッシュフローが小さくなってしまいます。実際にはローン元本返済分も純資産が増加していることとなるのですが、その実感は殆ど無いのが現実です。
もし適切なタイミングで物件売却により利益を出すことが出来れば、それだけ資産を増やす速度を速めることが出来ます。上手く売買できればFIREを達成できるまでの期間は大幅に短縮できるかもしれません。
売却時の税金にも注意
売買により多額の利益が出た場合税金には気を付ける必要があります。個人事業主として売買する場合は一般的には5年以上保有したのちに売ることをお勧めします。5年以下で売却する場合、短期譲渡所得となり、所得税30%、住民税9%となり利益の39%を税金として納める必要がありますが、5年以上の場合には長期譲渡所得となり所得税15%、住民税5%の計20%となり短期譲渡時のおよそ半分の税金となります。ただし、いくらで売れるかはタイミングにより決まりますのでもしあなたがベストのタイミングであると判断されるのであれば、例え短期であっても迷わず売却するべきかもしれません。
売却益をどうするか
物件をすることで得ることができる売却益をどうするか、売却前に決めることも重要と思います。法人として物件を売却するのであれば、新たに別の物件を購入し、売却益を経費で相殺することにより税金を払わずに更に資産を増やすことも選択肢であると思います。
また法人の場合には短期・長期は関係なく所得によりますが、通常個人事業主よりも税金が低いので、税金を払う選択をして、他の物件のローンを繰り上げ返済することにより、より法人の財務状況を改善する選択もあります。
どちらも良い選択なので、やはり大切なことは如何に物件を良い条件で高く売れるタイミングで売却することだと考えています。
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