あなたがそこそこ大きな会社のサラリーマンであれば会社には確定拠出年金制度があるのではないでしょうか。会社の年金運用を各個人が責任をもって自己責任で運用でき拠出額が非課税となる国によるサラリーマンに用意された年金システムです。どの様に運用するかは各個人に任されます。運用法の選択により結果は何倍も変わってきます。ここでは特に新社会人の為に現在一番確実と思われる運用法を含めて説明します。ただし、投資に100%はあり得ません。最後はご自身の判断での選定が必要となります。
運用の種類
確定拠出年金の運用には通常以下の種類があります。ただし運用会社により選べる商品に限りがあります。
銀行貯金
銀行貯金を選ぶことで預け入れた金額が減少するリスクは無くせます。投資が嫌いで少なくとも年金資金は絶対に減らしたくない、という方は銀行貯金を選ぶべきです。最近の30年間は日本はデフレ傾向であったので銀行貯金を選んでも問題はなかったかもしれません。ただし、今後インフレとなった場合にはお金の価値が相対的に下がる為インフレの分だけ価値を下げてしまうリスクはあります。
日本国債権
現在日本国債(10年)の金利は0.2%程度程です。銀行貯金よりは利回りが高いものの殆ど増えることはありません。銀行貯金と同じく株等と比較して減るリスクは低い為年金資金としての安全運用にこだわる方は日本国債運用を選ばれるかもしれませんが、増やしたい方にとっては魅力のある運用方法はありませんしインフレのリスクにも弱い資産となります。ただ今後金利が上昇する傾向となり仮に数%の金利となった場合には国債での運用も考慮しても良いかもしれません。
Jリート
Jリートは集めた資金を不動産に投資し不動産の運用益を投資家に配分する優れた商品です。少額から不動産運用の利益を得ることが出来ますが、どの様に運用するかは運用会社任せであり個人でコントロールすることはできません。株の様に売買されるので値動きは市況に左右されますが、株と比較し安定した収益がある為、価格変動は株よりも小さく安定しての成長が期待できます。毎年の収益は3~4%程度期待できます。
海外債券(先進国)
海外債券は一般的には国内債券よりも利回りが高い傾向があります。ただし2022年現在では世界中の国債債権金利は低い為株のような大きな収益は望めません。また外貨建てなので為替リスクが存在し、仮に円高となった場合には円建て収益はマイナスとなる可能性があります。ただし今後日本円の価値下落を心配されている方であれば例え利回りは少なくともリスクヘッジとなるので有効な資産となります。
外国株式(先進国)
米国を中心とした世界先進国の株式で運用することにより、年平均5~7%の運用益が期待できることが長年の実績から明らかとなっています。資本主義では常に成長し続けることが必要です。30年間成長しなかった日本が特殊です。外国株式株式では日本円建ての運用ではないので為替リスクが伴います。仮に今後大幅に日本円の円高となった場合その分だけ価値が減少してしまうリスクがあります。
海外株式(新興国)
海外新興国は成長しそうなので株価の上昇も期待できると感じますが、経済基盤が弱い為先進国よりもリスク(振れ幅)が大きくなる傾向にあります。ただし、インフレ率も高く長期的な視点で見た場合には大きく成長することが十分期待されるため投資対象として例えば20~30%程度加える選択もあるかと思います。新興国もやはり外貨建てとなるので為替リスクは伴います。
株式の割合多くを選択するべき
確定拠出年金の運用方法には大きく分けて、貯金、債券(国内・国外)、株式(国内・国外)があります。将来のことを考え積極的な運用を目指すのであれば、やはり株式の比率を大きくするべきです。長期的に見た場合、日本以外の株式は常に上昇する傾向がある為、貯金と比較し将来的には大きな利益を得られる可能性があります。
米国株(若しくは全世界株) +日本株での運用- 筆者のお勧め
長期に渡って成長し続けているのは、やはり米国を中心とした先進国株式であり、若しくは、リスク分散を最大限おこなった全世界株式での運用が将来の利益最大化を安定的にできる最適解だと考えられます。勿論100%はありませんし、個人的には今後日本の株価がバブル期を大きく超えて上昇する可能性も多分にあると考えます。私たちは日本で日本円を使って住んでいる以上、日本円での資産を持つこともリスクの軽減に寄与することとなります。その意味で外国株:日本株を例えば6:4で分散しての運用が櫃者のお勧めとなります。
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